昔ながらの家の庭に植えられている柿の木。美しいオレンジ色に熟した柿がたわわに実る姿は、秋の風物詩ですよね。そして、冬は干柿にするため渋柿が軒先に干されるようになりますが、すっかり目にする機会が減り、少し寂しい気がします。そのままでは食べられない渋柿を乾燥させることで渋味を抜いた干柿は、独特の甘さとねっとりした食感が唯一無二の味わい。冬に田舎の祖父母の家で食べる1つを、私も子どもの頃は楽しみにしていました。
大人になりめっきり食べる機会が減りましたが、最近ではパウンドケーキなどの洋菓子にも使われるようになっているらしいと聞き、オンワード・マルシェをチェック。そして見つけたのが「干柿と胡桃と無花果のミルフィーユ 6個入<オンワード・マルシェ アワード2018 特別賞>」です。
こちらを作っているのは、京都市に本店を構える『京洋菓子司 一善や』。洋菓子店でありながら、店名や「干柿と胡桃と無花果のミルフィーユ」のパッケージから和の雰囲気が漂っているのは、懐石や和菓子、お茶などの京都の味からインスピレーションを受けた「和の心を映した洋菓子」を作っているから。抹茶を使った洋菓子が珍しかった頃、いち早く洋菓子に抹茶を取り入れたお店でもあります。そんな洋菓子店が作る干柿を使ったスイーツは、きっと美味しいはず! そんな思いから注文しました。
「干柿と胡桃と無花果のミルフィーユ」は、国産干柿と赤ワイン煮にしたセミドライの無花果、胡桃にスイートなホワイトチョコレートやビターなクーベルチュールチョコレートを惜しみなく重ねてミルフィーユに仕上げた逸品。フルーツとチョコレートが層になった断面は美しく、期待が膨らみます。ひと口いただくと、滑らかなチョコレートが広がり、上品な甘味を感じます。フルーツとチョコレートの相性が良く、ねっとりとした干柿、つぶつぶとした無花果、歯応えのある胡桃と様々な食感が楽しめるのも魅力。噛むほどに干柿と無花果の味わいが深まり、より一体感が生まれました。
コーヒーや紅茶をお供にすればティータイムにもぴったりですが、オススメはシャンパンとのマリアージュ。しっかりと冷やした辛口のシャンパンを食前酒にオードブルとしていただくと、よりリッチな味わいが楽しめ相性抜群です。友人や親族が来訪した時のおもてなしに出せば、喜んでもらえそうです。