チキン南蛮といえば、宮崎県のソウルフードともいわれる料理。なかでもこの「おぐら」は、それまでの唐揚げを甘酢にくぐらせるだけだったものに、タルタルソースをかけた元祖の店である。もともと、創業者がめざしていたのが "また食べたくなる味" ということで、甘酢もタルタルも濃い目でインパクトがすごい。確かに病みつきになりそうな、脳内ドーパミンを刺激する味だ。このタルタルの調合にたどり着くまでに、相当の時間を費やし、研究したとのことだが、なるほどうなずける。そしてこれがやわらかい若鶏肉にとても合う。もっといえばご飯との組み合わせも最高だろう。
ある意味、究極の子供が大好きメニューである。お母さんたちの悩みとして、子供は揚げ物が大好きだけれど、後始末も面倒だし作りたくない、ということがよく言われる。
だが安心して欲しい。このチキン南蛮は電子レンジでもOKだ。冷蔵庫で自然解凍した後に、甘酢をくぐらせ、4分ほどチンすれば完成する。もちろん160度の油で3分程度揚げる方法もある。色味でいうとこちらのほうが艶やかになるが、同時に作って食べ比べてみたところ、味は変わらなかった。最強のタルタルがあるので、野菜をたっぷり添えても子供は食べてしまう気がする。葉物もいいが、人参やじゃがいもなどの根菜を温野菜にしてタルタルをつけても美味しいだろう。
毎日の献立に悩む家庭に、ぴったりの品かもしれない。