「20年熟成に合わせる意外な組み合わせなら、カレーはおもしろいですよね」と岩瀬酒造の広報兼利き酒師の広瀬さん。「そうですね。スパイスの刺激をまろやかにしてくれるだけでなく、旨みを存分に引き出してくれると思います」とは社長の岩瀬さん。
今回、合わせた【格之進】門崎熟成肉カレーであれば、刺激的なカレーを味わい、20年古酒をちびりと口に含む。すると熟成肉ならではの深い旨みはもちろん、新開発の牛醤の香りもより一層膨らむ印象に。
カレー×20年古酒の新提案、まずはお見事といった塩梅に。
「赤ワインが抜群に合うとされる鴨なども実は古酒ととても相性が良いんです」と岩瀬社長。「確かにしっかりとした味わいの食材に負けないのも古酒の特徴なんですよね」と広瀬さん。
西麻布の「リストランテ アルポルト」が監修した合鴨ロースと合わせれば、黒こしょう風味、和風、黒ごまの三種の味わいそれぞれにぴったり寄り添うのだ。特に30年古酒はまるでフルボディの赤ワインのように、鴨の鉄分を引き出しつつ、ゆっくりと醸成された古酒ならでは甘い風味が、ふくよかさをプラス。
鴨×古酒、食中酒としての実力も遺憾なく発揮です。
「熟成同士の掛け算なのでもはや疑う余地なしなのが、チーズとの相性だと思います」と広瀬さん。「今回は特にスモークチーズと合わせてみましたが、まるでウイスキーのように、ゆっくりと溶け合うと思います」と岩瀬社長。
香りも味わいも深みのあるチーズにはやはり30年熟成古酒が最適。食後酒として、チーズをつまみながら味わえば至福の時が訪れること請け合い。
スモークチーズ×古酒はまさに食後酒の新たな愉しみのスタンダードに。
「私のとっておきの組み合わせは、リッチな味わいのチョコレートと20年古酒の組み合わせです」と岩瀬社長。「そうですね、この組み合わせは大人のスイーツタイムに相応しい、甘美な体験を約束してくれますよね」と広瀬さん。
今回は世界最高峰ともいわれるフランス・ヴァローナ社のチョコレートをたっぷり使って焼き上げたケークショコラとマリアージュ。
ひと口味わうたび、古酒を含むと、甘味と風味の相乗効果で、何倍にもリッチかつ濃厚な余韻が、押し寄せる印象。
しばし呆然とできるほどのショコラ×古酒体験。こちらにシガーなどを合わせるのも一興かと。
「私のとっておきはアイスに少しだけ30年古酒を回しかける贅沢アイス。今回は呑むではなく、かけて味わっていただきます」と広瀬さん。「この食べ方は私も驚きましたが、素晴らしい。古酒の魅力を引き出しています」と岩瀬社長も大絶賛。
山地酪農という野山を自由に動き回る健康な牛のミルクから作る【なかほら牧場】のアイスは、まさに30年古酒のパートナーにうってつけ。ただでさえクリーミーでリッチな味わいが、30年古酒をひとかけするだけで、一層深みを増して、ミルクの味を長い余韻とともに楽しませてくれます。
アイス×古酒、驚きのマリアージュはぜひ体験を!
創業は享保八年(1723年)と伝えられており、大正十二年から本格的に酒造りに力を注ぐようになった、千葉県を代表する老舗酒蔵。現在は高品質で個性的な酒造りの為、昔ながらの山廃仕込みに重点をおき、酒を仕込んでいる。また、40年以上に及ぶ熟成古酒を年代ごとに保存しており、日本屈指の古酒のコレクションを持つ酒蔵としても知られている。