「何か気の利いたものを贈り物にしたいな」。
そんな時に使えるサイトが今、食通の間で話題に。
こだわりの品だけを、選りすぐり、納得した上で提供する。
そう、いいものだけを吟味できるグルメサイトがじわじわと人気だ。

　昨年初夏、国内有数のファッションブランドを展開している「オンワード」のバイヤー・後関諒馬さんは金沢市郊外の山奥にいた。その横で撮影を担当していたカメラマン・上田佳代子さんはみつばちに腕を刺され、「痛い～！」と叫びながらもカメラは離さず、シャッターを切っていた。おしゃれなスーツは汗でびっしょりと濡れていた。この山奥で、オンワードのバイヤーは一体、何をしていたのか？
答えは出合ったことのない極上の美味を探していたのだ。
「金沢のみつばちだけが集めた稀少なはちみつがあると聞いて。色々な花の蜜から集めたはちみつなので百花というらしいんです」
後関さんは、自らの足で探したはちみつを、実際に養蜂場まで出向き、取材をしていたのだ。
「扱う人の性格で、みつばちの性格も変わるなんてはじめて知りました。とれたてのこの美味をぜひ皆さんの食卓に届けたいですね」
スーツは少しシワになったが、後関さんの目は輝いていた。
そんな全国各地に散らばったオンワードのバイヤーが、探し出した美味を届けるグルメサイトこそ、「オンワード・マルシェ」。昨年11月にオープンしてから、食通の間で密かに「いいね」と囁かれ始めたショッピングサイトだ。
昨年、ぶどうの栽培から醸造までを自社で行うドメーヌ化に着手し、今もっとも注目を集めるワイナリー「domaine tetta」や、本場・ドイツの国際食肉コンテストで金賞を受賞する「スモークハウスファイン」なども、このオンワードのコンセプトに共感。自社のこだわりの逸品を出店している。
まだまだ品数は少ない。それは誠実に各地を回っている証拠でもある。誰かに感謝の気持ちを伝えたい時、この真面目なサイトに並ぶ商品を試す価値は十二分にある。