江戸時代、鎖国をしていた日本において、唯一諸外国と貿易を行っていた長崎県。中国やオランダなどと交流があった長崎では、様々な文化が入り混じり、卓袱料理や長崎カステラなど、独自の食文化が生まれました。その他に、長崎ちゃんぽんなども有名ですが、もう一つ、長崎を代表するご当地グルメがあります。
それが皿うどんです。パリパリに揚げられた麺の上に、具沢山の餡掛けを盛り付けた一品で、好物の方も多いのではないでしょうか。では、どうして皿うどんは長崎のご当地グルメなのか、ご存知ですか? 皿うどんが長崎で生まれた経緯は諸説あるようですが、最も一般的なのが、長崎県で中華料理店を営んでいた陳平順さんがちゃんぽんのバリエーションメニューとして考案したという説です。出前でちゃんぽんを配達する時、器からこぼれないようにスープを少なくしたのがきっかけとも言われています。
今回お取り寄せしたのは、そんな皿うどんを手軽に楽しむことができる『和泉屋』の「食彩長崎海鮮具入り皿うどん5食入」です。クール便で届いた商品を一つ手に取ってみると、その大きさに驚かされました。重くはないのですが、まるで広辞苑のような厚みがあるのです。中には一体何が入っているのでしょうか? 開封すると、出てきたのは細麺と冷凍された大量の具材。これで1人前なのか、疑問に思ってしまうほどのボリュームです。
袋に記載された作り方を見てみると、まず添付されているスープの粉を90ccの水に溶かしておき、小鍋に入れた水180ccを沸騰させて、そこに冷凍状態の具材をそのまま入れて約2~3分加熱します。具材が解凍されて充分温まったら、溶かしておいたスープを加えて、加熱しながらとろみがついたら完成です。大皿に盛った麺にかけていただきましょう。
できあがった姿を見ても、ボリューム感に圧倒されてしまいます。この量なら複数人で分け合って食べてもいいですね。味は醤油の風味も加わった優しい塩味。好みによってウスターソースやお酢、レモン汁をかけても美味しくいただけるそうです。
味もさることながら、注目すべきはやはり豊富な具材でしょう。キャベツやたまねぎ、もやしといった野菜と共に、エビ、イカ、豚肉、ホタテ、かまぼこがふんだんに入っています。プリッとしたエビや、弾力のあるイカが食感を豊かにし、それらの旨味がスープと混ざり合うことで、奥深い風味を作り出しているのです。
一食分をいただいて、もう食べられないほど大満足。最初は麺のパリッとした食感も美味しいですが、時間が経つごとに生まれる麺と餡との一体感も堪りませんね。市販の皿うどんと違い、豊富な具材入りなのが良いところ。手軽に本場の味を味わいましょう。