日本一の柑橘王国・愛媛。その魅力を全国に発信する

温州みかんの収穫量全国第2位、柑橘類全体の収穫量では全国1位を誇る日本一の柑橘王国・愛媛県。
しかし一方でみかん農家の高齢化は進み、産業自体も衰退の危機に瀕している。そんな状況のなか立ち上がったのは、地元を愛する若者たちだった。
本当においしい愛媛のみかんを、ジュースで全国にアピールする。さまざまな年齢層に訴えられるよう、味はもちろん、デザイン性にもこだわり抜く。そんな信念のもと『10FACTORY』は誕生した。
「愛媛といえばみかん。その伝統を守りたい」県内のみかん農家をまわり、そんな熱意を訴えた。最初は難色を示した農家の方も、やがてその熱意にほだされ、協力農家が徐々に増え始める。事業開始から3年。いまだ農業を取り巻く環境に劇的変化があらわれたわけではない。しかし少しずつ、たしかな追い風が吹き始めた。

代表はみかん農家の三代目。あらん限りの情熱と愛情をみかんに注ぐ

代表を務める梶谷高男さんは、1987年生まれの29歳。愛媛県八幡浜にあるみかん農家の三代目だ。
急斜面に広がる農園をまわり、一本一本の樹を慈しむように見まわる。その真剣な眼差しは、妥協を知らぬ職人の目だ。
「以前は出荷してお金をもらえば終わりでした。でもいまは良いみかんを作ると、しっかりと評価される。消費者の方の声も届く。この一歩が大きい」
真摯に取り組めば正当な評価を受け、それがモチベーションとなりさらなる品質向上につながる。この好循環が確立されつつあるのだ。
目指すのは"みかんのある豊かな暮らし"。「みかんのある風景って、なんとなく幸せな記憶と結びつきませんか?」真っ黒に日焼けした顔で屈託なく笑う梶谷さん。
コタツの上のみかん、お茶の間のテレビ、家族の団らん。そんな温かい記憶とも結びつくみかんの素晴らしさ。それを知ってもらうことが、若き代表のただ一つの願いなのだ。

無添加だからはっきり伝わる、果実そのままのおいしさ

愛媛県は柑橘類の栽培品種数でも日本一。『10FACTORY』でも多彩な柑橘を使用しているため、それぞれを飲み比べてみることもできる。
温州、清見、ポンカンなどは甘め。甘夏、伊予柑、河内晩柑はすっきりとした酸味。砂糖以外の添加物を一切使用しないため賞味期限は短いが、素材そのままの魅力をダイレクトに楽しむことができるのだ。もちろんその基本になるのは、こだわりの原材料。ジュースにするからといって、妥協があるわけでもない。そのまま食べてもおいしい果実を、丁寧に絞る。それが「果実以上の果実感」さえ感じさせる絶品ジュースの礎なのだ。
事業はまだまだスタートしたばかり。「ワインのように当たり年があるかもしれないし、ロットによる違いも出てくるかもしれません。それもまた自然相手の楽しさです」ジュースを通して、自然や四季を味わう。なんという贅沢な楽しみだろう。