今夜は、鴨しゃぶパーティーである。用意するものは、「本鴨しゃぶセット」に、ネギ、ナメコ、芹と豆腐におろし生姜をそろえておく。
ネギは5センチの長さの丸太切り、芹は食べやすい大きさでいいが、3?4本は細かい小口切りにしておく。
まずテフロンのフライパンでネギに焼き目を付ける。
この香ばしさがネギを一層美味しくさせ、中の甘いおねばも際立たせる。鍋にスープを入れて温めたら、ネギとつくね、そしてなめこを入れる。それぞれに火が通ったら、芹を投入し、少し火を弱めて、鴨肉を各自一枚ずつとっては、鍋の中をくぐらせる。そしてスープと野菜類やナメコを小鉢にとって一緒に食べるのである。
写真は、何枚も鴨肉を入れた写真を撮ったが、実際は70?80度に鍋の温度を保ちながら、鴨肉を入れるのがいい。目安としては鍋つゆが鍋の縁で、少し泡立ち沸騰し始めたかなというぐらいである。また大切なことは「しゃぶしゃぶ」というと、大抵普通の人は鍋つゆの中で激しく肉を動かすが、あれではいけない。鍋つゆに鴨のエキスが流れ出てしまう。だから箸で鴨肉の薄切りを挟んだら、鍋つゆに入れて動かさない。
箸で挟んだまま、横たえるようにしてしばし待つ。その間5秒くらいだろうか、まだほんのり赤く、色が変わり始めたなと思ったら直ちに引き上げ食べるのである。こうすると肉が固くならず、滋味がたっぷりで、かついくらでも食べられてしまうのである。鴨肉の鉄分の旨味に芹の香り、なめこの独特の食感、ネギの甘みが入り混じって、これはぬる燗が恋しくなる。
薬味なら七味もいいが柚子胡椒やかんずりもおすすめである。
時折つくねも食べ、鍋の中盤で豆腐を投入し変化をはかる。
さあ鍋の締めはどうするか?
ここでオススメしたいのが、そばである。市販の乾麺でいい。固めに茹でて用意する(入念に用意するなら茹でて一旦冷水で締め、そのあとそばのゆで汁をもう一度潜らせる)
茹でたそばを鍋に投入し、おろし生姜とセリの小口切りを薬味にして、鴨南蛮である。
ハハ。これはうまい。
つくねを少し残しておいて一緒に食べてもいいだろう。これから暑くなるのに鍋なんてと思うかもしれないが、クーラーを効かした部屋でフーフーいいながら食べる、鴨しゃぶや鴨南蛮は、忘れ得ぬパーティーとなるはずである。